海外スタッフが来日できない!
2021年11月、今別・三厩海面養殖場に5基の生簀が増設されました。ここまで来るのには、実は、大変な苦労があったのです。 というのも、生簀の部材はデンマークのメーカーから輸入。ところが、コロナウイルスの影響で来日予定の海外スタッフが来られず、日本のスタッフのみで組み立てを行うことに…。初めての経験に戸惑う国内スタッフたち。しかし、やるしかありません。ここから、未知なる挑戦が始まったのです。
パイプをつなぐ
まずは、長さ20mのパイプをつなげて130mのまっすぐなパイプを8本作ります。少しでもパイプ同士がずれたり、隙間が空くと強度が落ちるため、気が抜けません。水分や埃も厳禁のため、雨の日は作業もストップ。8本のパイプを作るのに、約1ヶ月かかったそうです。最後の方はみんなコツを掴み、作業もスピーディーになっていったのだとか。力をあわせて円形に
パイプを円形にするのは、さらに難しい作業です。 曲げたパイプは反発力があるため、まっすぐなパイプをつなぐよりも難しい作業となりました。少しでもずれると、接合部が開きます。他社のスタッフにレクチャーしてもらったり、以前作業してくれた海外スタッフのシャビさんの作業を思い出しながら、1ヶ月以上かけて、なんとか完成!ついに生簀が完成!
完成した生簀を漁港の中に入れるのもひと仕事。 以前、シャビさんが生簀の下に短いパイプを入れて転がしていたのを思い出し、効率的に運びました。こうして、皆さんの協力のおかげで魚を入れる予定ギリギリに、4基の円形の生簀と、1基の四角い生簀の設置を完了。新しい生簀は以前のものより大きく1基あたりの収穫量も約100トン増えます。
今回の経験から、生簀の破損などのトラブルがあっても自分たちで対処できる自信が生まれたそうです。